こんにちは、シンガポールを離れ、10月よりホーチミン在住の、Yoshiです。
日本では秋が深まり、紅葉も見ごろを迎えた頃でしょうか?
サンマが恋しい.........
ところで、パリ協定の批准遅れを巡って、
日本の国会で与野党の論戦が活発化しています。
世界的な枠組みの中で、
取り残されないよう挽回してほしいものです。
ところで、現在私が住むベトナムはパリ協定に署名し、
国内での取り組みが始まろうとしています。
ベトナムは今後CO2排出削減に積極的に取り組み、
2030年までに年間8%削減を目標に掲げています。
先進国の支援が得られれば、25%まで削減できる!
と豪語しています。
現在ベトナムの年間一人当たりのCO2排出量は1.7トン/人・年です。
1995年以降、実に5倍以上に急伸しています。
ちなみに日本は2.4トン/人・年。
ホーチミンの市内にあふれるバイクの波を見ていると、
随分前にベトナムが追い越していたのではと感じますが、
実はまだ日本の方が多いんですね。
さて、パリ協定を受けてベトナム各省庁が連携して
アクションプランを作成する予定です。
環境大臣はベトナムの"Green Growth"を推進していく
、と鼻息荒く語っています。
特に2021-2030は推進を加速させるとのこと、
多くの規制改革や技術革新が必要になるものと予想され、
環境技術に秀でた日本企業にとって、
大きなチャンスが開けている、
と言えるかもしれません。
パリ協定に署名した多くの国は、
排出する炭素量に価格付けをする
「カーボンプライシング」
を検討している模様で、
ベトナムでも検討されていくものと思われます。
在ベトナム企業はCO2排出削減の高い要求を
求められることになりそうです。
ところで、
ベトナムが地球温暖化に敏感に反応している背景には、
各地で起きている異常気象・自然災害があります。
昨年はエルニーニョ現象の影響で、
コーヒー栽培地の中部高地地域で記録的な干ばつが発生、
大きな経済的なダメージを残しました。
今年は特に雨季のゲリラ豪雨が頻発し、
都市部では道路冠水、
中部高地ではコーヒー栽培農地での土砂崩れ、
河川堤防の決壊などが発生しています。
ベトナム最大の都市、ホーチミンの排水施設は
3時間で70ミリの降雨に対応できるように設計されていますが、
すでに10月だけでも3時間で150ミリ以上の豪雨が数回記録
されていると報道されています。
排水機能が足りていないのです。
これに追い打ちをかけるように、
ホーチミンでは平均10㎜/年の速度で
地盤沈下が発生しています。
洪水頻発のもう一つの理由と目されています。
ホーチミン市内には20万か所の井戸があると言われますが、
上水道パイプの水は十分な勢いがなく、
また料金がかかることから、
使われないケースが多いようです。
国の研究機関が資産したところによると、
100万立米の地下水が汲み上げられている一方、
20万立米の水が地下水源に供給されているのみで
年々深刻化しているようです。
加えて、海面上昇があります。
ベトナムでは地球温暖化により
100㎝の海水面上昇が見込まれています。
この影響で大河メコン川の周辺に広がるデルタ地帯では、
実に39%もの土地が失われる可能性がある、
と言われています。
まさに国家にとって大損失です。
このように、ベトナムは地球温暖化に敏感にならざるを得ない、
抜き差しならない状況に置かれていると言えます。
環境技術、インフラ技術、さまざまな面で
日本が貢献できることがありそうです。
以上、今回は「ベトナムと地球温暖化」した。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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